── 同じ国を留学先に選んだ二人だったが、学校はそれぞれ。岩下さんはEurocentres Vancouver、 南さんはCanadian as a Second Language Insti tute。岩下さんは4週間、南さんは2週間の研修期間だった。
南 アットホームな学校で、先生が気さくに話しかけてくれるので、不安なことはありませんでした。朝も校門前で迎えてくれて、帰りも見送ってくれて……、まるで小学校みたいだった(笑)。クラス分けは、まず試験がありました。カンタンな文法から始まって、絵から読み取れる単語など。自分が何を重点的に学びたいかでクラスが決まり、私は話すことが一番難しいと思っているので「ディスカッション」のクラスを選びました。もちろん、クラスによって勉強方法も違います。私のクラスでは文法はやらず、洋楽を聞いて歌詞を聞き取るリスニングや、テーマを決めて公園で行われるアクティビティの授業などが主でしたね。
岩下 私の学校も、スピーキングやライティングの試験でクラスが分かれました。私のクラスは14人ぐらいでしたが、その内の半分以上が日本人。日本人や中国人が多く、あまり新鮮味がなかったなぁ(笑)。しかも毎週10人ぐらいが入れ替わっていましたが、その度日本人が抜けて、入ってきたような気がします(笑)。授業はついていくのが必死で、最初の記憶があまりないんですけど……思い出すと、皆自分の意見を持っていて、授業中に先生から『どう?』と聞かれても、すぐにスラ〜と答える。ある時、学校で違うクラスの人に『you are shy』と、いきなり言われビックリ! ちょっと怖くて話せなかったことがありました。だから最初の一週間は『もう帰りたい』という気持ちでいっぱいだった。でも皆を見ていると、普通に間違ったことを“堂々”と言っていることに気づきました。それなら私も気にせず、“話そう!”と思ってから、自分も周りも変わった気がする。でもそれは周りが変わったのではなく、きっと自分の見方が変わったのだと思います。それからは授業も楽しく、あっという間に3週間が経ってしまいました。
南 そういえば、日本人女子は大人しいと言われましたね。アクティビティで、道を歩いている人に、それぞれの国のイメージを聞く授業があったのですが、その時に“日本人のイメージ”を聞いたら、口々に「シャイ」「きれい好き」と、他に「アニメ」や「寿司」という言葉も出てきました(笑)。
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