さてここで一番大事な語学の成果についてお話したいと思います。どうにかなるととても楽観的に考えていた私ですが、実は来た初日は落ち込んだのです。それは思っていた以上に会話ができなかったから。正直、どうにかなるどころか、どうにもならないじゃない!と自分を責めたほどです。
それがホストマザーにも伝わったのでしょう。だんだん元気がなくなってくる私を見てAre you tired? と聞くなど心配させました。それでも何とか会話ができるようになったのは、伝わらなくても、まちがってもいいから積極的に英語を使い続けたからだと思います。そのために心がけたのは、自分の殻を破ろうとしたことでした。海外では日本人は大人しくて控えめな印象があるそうですが、私はいろいろな人にこちらから話しかけたのです。お店で入場を待つ列の中でも、道を尋ねた女性の方にも、こちらから話すことで向こうも楽しそうに話し相手になってくれました。
ある日のディスカッションのテーマはストレスでした。そのとき先生が私に「彩花はストレスはたまらないでしょう」と言ったのです。その理由は内側じゃなく、外側にパワーを出しているからと言うのです。一生懸命に外へ向かって殻を破ろうとする努力をわかってくれる人がいてとてもうれしく感じました。
日本を出発する前に思っていた「どうにかなる」の気持ち。それは最終的にまちがってはいなかったと思います。
もう一つの語学研修の成果は、国籍がちがっていても、気持ちがわかり合える素晴らしさを知ったことです。語学研修で出会った人の国は韓国、ブラジル、スペイン、コロンビアと本当に様々です。でも面白いときは、みんなで爆笑し、何か困ったときは、皆でう〜んと考える。そこには国のちがいなんてないのです。
海外には旅行などで出かけることはあると思います。でもわずか2週間という短い期間の中でこれだけ多くの国の人たちと心を通わせ合える友だちができるのはこの語学研修が初めてでした。
日本にいると見つけることができない数多くの事柄を語学研修では発見できると思います。語学研修を終えて帰りの飛行機が離陸したときは、大きな達成感と感謝の気持ちでいっぱいになって自分でも不思議なくらい涙がどんどんこみ上げてきました。本当に参加してよかった。今でも自信を持ってそう言えるのが、この語学研修です。
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