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* 暮らし編
英語力に必要なのは、コミュニケーション能力

授業が終わった後の彼女の過ごし方とは?

 クラスメイトとは仲が良く、アフターの観光も一緒でした。トロントでは「カーサ・ローマ」という小高い丘に聳え建つ大豪邸。ここは中世のお城のような雰囲気でした。さらに街を一望できるCNタワー、落書きストリート「Graffiti Alley」など。でも何と言っても行きたかったのは、自然の脅威を体感できる「ナイアガラの滝。ただし、寒かったな(笑)。皆といると、ただ、ただ楽しかった。それぞれ国も歳も違います。30代の人もいれば、10代の人もいる。そんなの全然気にならない! ただ「友達です」。これが日本でしたら、年上の方に気を使って敬語になるでしょ! でも“IはI”だし“youはyou”。一人の人として接してくれる。先生のことも“ロブ”と呼んでいましたしね(笑)。とにかく共通言語が英語だけ!「分かる、通じる」という感覚。それは書く・読むというTOEICとは違う英語力。生きた英語を学べる、話せる、それが最高だった。

“英語を話す、話せる”とは、単に英語ができるという問題だけではないはずだ。言葉を多く知っていても、文法がしっかりできても、目の前の相手にどう伝えるか、そこにはコミュニケーション能力、反応力が伴う。彼女にはそんな能力が備わっていた。だからこそ相手も自分も楽しめたのであろう。ただ持ち前のコミュニケーション能力の高さに加え、努力も怠らなかった。

 語学研修に当たって、自分なりに準備はしてきました。高校の時に覚えた基本英語100文を再度勉強。向こうに行った時に、言いたいニュアンスがすぐ出るように「こんなフレーズを使いたい」とイメージしてみたりしました。

ホームステイ先でも彼女のコミュニケーション能力は遺憾なく発揮されたようだ。

 マザーはフィリピンの方で、朝食はサンドイッチ、牛乳、バナナ、夕食はパスタやピザ、チキンやポークなどバランスもよく美味しかったです。フィリピン料理のクスクスも作ってくれました。そしてマザーからは躾も学びました。学生の受け入れに慣れていらっしゃる方で、お会いしてすぐに「ちゃんと読んでね」と“家のルールBOOK”をもらいました。その中でシャワーを使える時間帯が明記されていました。慣れてきたある日のこと、私はその時間帯を忘れ、つい自分の家の感覚でシャワーを……。その時はキチンと叱られました。すぐに「ごめんなさい、気をつけます」と。人のお宅で生活することはこういうことなんだと改めて気づきました。それもいい経験です。

大富豪ヘンリー卿が1911年に巨額を投じて建てた、なんと部屋数98の大豪邸「カーサ・ローマ」 足を踏み入れるとまるで迷路!

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