──テストでクラス分けがされる。それは1〜6までのレベル分けだった。
「テストはリスニング、スピーキングが行われ、最初はレベル4のクラスでした。途中から上がったり下がったり、テストを受けて柔軟に対応できます。クラスの人数は少ない時で6人、多い時で20人と、日によってどんどん変わります。もちろん、日本人も多いのですが、レベル5になると、日本人は少ない。“それがいいなぁ”と思って頑張って、レベル5へ進みました。レベル5ぐらいになると、学生の意識も高く、せっかく語学留学に来ているのだから同国の人と話すより、他の国の人と話したいと思うのです。授業内容は先生によって違い、例えば先生がテーマを出し、それに1人ずつ答えたり、グループで協力し合いながら答えを導き出したり、皆でおしゃべりするなど様々です。その中でも興味深かった授業は、1人の生徒が文章を読んで、皆がそれを書き取る。いろいろな国出身の生徒なので、国によって発音も違うし、訛りがあったりします。それを感じるいい機会だったと思います。日本の生徒はジャパニーズイングリッシュなんでしょうね、きっと(笑)。なかなか聴き取れない国の人もいました。同じ英語には思えないくらいのクセだったりしますよ(笑)。私はアジアの人たちの発音は理解できました」
──授業はどうやら最初からパニックになることなく進んだようだ。
「聴くことは大丈夫でしたが、話すのは大変でした。最初は英語で聴いて、1回日本語で翻訳して理解する。徐々にこの作業が消え、“脳が今、英語で理解している”スイッチが入る。それがいつなのか、気づいたら、今全部脳が英語になっている、そんなタイミングあるんです。それは楽しいけど、怖くなる」と語る。
──“怖くなる”とは、日本語に翻訳して調べることもせず、英語でしか話す言葉がない。逃げる言葉がない怖さということなのだろうか。
「高校の時、イギリスの留学でも、そんな経験はありました。当時はスマホもなく、ホームステイ先でも言葉が通じずに、まさに英語生活のみ。でも今回は日本人がまわりに多くいたので、困ったときは彼女たちを頼れるので、不安はなかったです。そんな不安を感じる人には、日本人が多いオーストラリアは安心できるいい場所かもしれません」
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