はっきりとした受け答えと、明るい笑顔、さらにお互いのフォローが見事な彼女たち。
同じ顔でも性格は全く違う二人は、それぞれ違う大学で学びながら、大学生協の語学研修に参加。
見も知らぬ外国で、ひとり。
どんなことを見て、感じ、思ったのか。
その貴重な体験談をお聞きしました。
|
中学校から違う学校に通う双子の姉妹は、海外旅行の経験もそれぞれのようです。
舞さん(以下・舞) 私は中学校の修学旅行で3泊4日の台湾に、高校ではアメリカ・オレゴン州に行きました。
美奈さん(以下・美奈) 私は大学に入っての女子旅で韓国に行ったぐらいです。
その後、二人は大学1年の2月に、学外の機関が主催する国際交流プログラムに公募。揃って合格し、シンガポールへ。それがきっかけで、今回の語学研修に応募したという。
舞 大学生協の方が安心だし、学生用だからリーズナブルだし、それで応募しました。
美奈 いえいえ、違うんですよ。彼女は何にも考えていなかったんです(笑)シンガポールから帰国後、二人で「春頃、語学研修に行きたいね」って話していたんです。それで最初に私が旅行代理店に行って、見積もってもらいました。でも友達から大学生協の話を聞いて、行ってみると、生協の方が安いし、安心だし、それで決めました。
舞 そうそう、そうでした(笑)美奈から聞いて、モチベーションが上がり、しかも私、リスニングが弱くて、それを鍛えたいなと思っていたのがきっかけでした。
美奈 英語の授業はありますが、日本ではなかなか英語で積極的に話す機会がないですよね。ネイティブと話せたらいいなと思ったんです。それに帰ってきてからも、向こうでできた友達とFacebookやLINEで繋がるので、人脈が広がると思ったのが、留学のきっかけです。
候補は、カナダ、アメリカ、オーストラリア。アメリカはビザ取得の問題、オーストラリアは気候的な問題と英語のなまりが強いなどの理由で、二人が選んだ国は、揃って「カナダ」だった。ステイ先の国も出発日も帰国日も一緒の彼女たちだが、あとは全く別々のコースを選択。二人とも「絶対同じ学校は行きたくないと、語学学校ももちろん別々。」
美奈 皆に「なぜ、一緒じゃないの?」って言われましたね。私は旅行代理店に行った時に、スピーキングに力を入れている語学学校にしたいと決めていたのです。
舞 そして私は、そこは絶対選ばないって、決めていました。二人一緒では英語が伸びないので、同じ語学学校は嫌だったのです。ホームステイ先ももちろん違い、私はノースバンクーバーでした。学校がダウンタウンだったので、毎日、シーバス、電車、バスと、カナダにある交通機関すべてを使って通学していましたね(笑)。50分は掛っていました。毎日なので大変でした。
美奈 私は学校とステイ先がわりと近く1ゾーン内にあったので、交通費も安く、電車通学でした。電車通学で感じたのは、日本って親切だな〜ってこと。次の駅のお知らせがきちんと放送され、ホームにもしっかり駅名が書かれていたりして……。向こうでは、しっかりホーム見ていないと降りる駅が分からないので、車内でも集中していました。さらに「広告を見ると、その国が分かる」と聞いていたので、車内で広告も見、駅で配る無料の新聞をもらい、少しでも英語に触れるように、それを毎日読んで通学中にも勉強していました。
語学研修のため、春休みを兼ねて、カナダを訪れる日本人の学生も多い。二人が通った学校も然り!最初に行われたオリエンテーション。『最初から日本人と友達になるな』と言われ、二人は「その言葉を忠実に守ったら、帰ってくるときには見事に日本人の友達は少なかったですね」と笑って答えてくれた。でも見知らぬ異国の地で3週間、学びながら暮らす、初めての体験。しかもホームステイ、出発する前は不安でいっぱいだったという。
舞 最初のテストで、クラス分けをしました。もともと英語が好きなので、ペーパーは結構できました。その後、英語がどのくらい話せるのかをみるスピーキングがあり、結果、1番上のクラスに。すると日本人はゼロで、反面ビギナークラスは日本人しかいないという状態でしたね。1番上のクラスになった時には、「異国で自分の英語が認められた」と、うれしかったです。私、結構自分の意見を言うタイプなので、『君は日本人なのに、はっきり意見言うね』とビックリされ、自信がつきました。でもその自信も授業に入ったら粉々に……。スピードはもちろん、全然聞こえない。
正直「終わった!」と思いました(笑)でもそれからですね、分からないことを素直に聞きました。授業では一番前に座り、分からなかったら、その場で質問する。せっかくカナダに来ているのだから。そんなことを繰り返していたら、3日目ぐらいから、慣れてきたのでしょうか、「聴けるかも!」に変わっていました。
|